wvogel日記

自分用の技術備忘録が多めです.

史上最短,16時間緊急入院時の記録

背景

7/10 23:30 JST,激しい腹痛により救急外来へ自宅の車で搬送,その後2h弱で癒着性イレウスと診断され入院,翌7/11に退院した. その状況を記録する.

7/10 自宅(20:40 JST

お手洗い中,段々と腹痛が強くなる. これまで数ヶ月に渡り,治癒しかけの十二指腸潰瘍痕により同様の激しい腹痛を経験していたため真っ先にこれを疑い,ロキソニンを服用(20:50JST).これは現在タケキャブを服用することで快方へ向かっているはずだが,痛むときは痛む.ただ気になるのが,十二指腸潰瘍よりも下部が痛む感覚があり,潰瘍と違って,指で少し触れるだけで激痛が走った.

これまでの経験上,潰瘍に対してはロキソニン服用後およそ40min-1h程度で効果が出始める.しかし,1h20m経過した時点でも治る気配がない(22:10 JST). そもそも,潰瘍から激しく出血している場合にはロキソニンは効かないはずなので,潰瘍痕が出血性潰瘍へ悪化したことを疑う. このとき,ときたま吐き気も催していたため吐血を恐れた.吐血後,出血量によっては失神するのだが,まだ本日分の薬液(フローラン)調合を終えていなかったのである.急ぎ,意識のあるうちにと親に指示を出して薬液調合を完遂する.調合人員の冗長系が欲しい.

7/10 救急病棟(23:20 JST)

親に病院への連絡をお願いするもなぜか少し渋られた後,行きつけの病院到着(かかりつけよりも,行きつけが正しい).

事前に,これまた行きつけの病棟に連絡していたため,会うのは初めてだが担当科の夜勤医師が対応.後に知るのだが,私が運び込まれる前に既に病棟に病床確保指示,CT検査準備を進めてくれていた.

血圧・SpO2・触診.触診時に,上述したように十二指腸潰瘍よりも痛む場所がずれていることを医師も指摘,超音波エコーを実施. 痛む場所に,常に同じ腸管が留まっているように見える.

ついで,CT検査も視野に入れて肘の内側の太い橈骨皮静脈にVラインを取り,ここから採血ののち痛み止めのソセゴンを点滴. この採血の結果,白血球数が12000,CRPが0.5程度まで上昇しており何らかの炎症が起きていることが確定.おそらくイレウス(腸閉塞)と診断が固まるが,決定打がない.イレウスにも様々な種類があるためである.なお,私は過去に嵌頓によるイレウスも経験しているがこちらは手術で解決している.

相談の上,造影CT撮影.あらかじめVラインをCT用に耐圧のものを使用していたため,すぐに検査できた. 結果,一部腸管が浮腫んでおり,採血・エコーの結果と合わせて癒着性イレウスと診断された(7/11 1:10 JST).(癒着性イレウスでは,CRP,白血球の増加が認められる) 昨年8月に人生3度目の開腹により脾臓摘出手術をしたため,癒着性イレウスは十分起こりうる状況ではあった.

7/11 一般病棟 1:30

ソセゴンのおかげもあり7/11 1:00頃には違和感はあるものの著しい痛みがほぼおさまった. イレウスに対しては,絶飲食での腸の浮腫解消,抗生剤点滴,腸の状態によっては切除を行うが今回の場合は軽症なので半日絶飲食することに.

昼食から半分量で再開し,再発しないことを確認,17:00 JSTに退院した.

まとめ

  • 私のカルテ情報が豊富にある病院とは言え,到着前に諸々準備してくれた医師のおかげで迅速に診断・入院することができた.救急病棟の看護師?には迷惑がられていたように見えたが,迅速な対応に感謝.
  • 癒着性イレウスは開腹手術をした人間の宿命とも言え,特にコロナで運動量が激減したことにより癒着が進んだとも考えられる.該当箇所を切除しない限り付き合い続けるしかなく,また発症は運任せなところもあるのが難点であるが,付き合い方はこれまでの消化管出血と何ら変わらないことを考えると気が楽である.
  • 癒着性イレウスとの付き合い方として,1日1万歩,スクワットなど体育会系解決法を提示されたが,それでは肺高血圧症が悪化してしまうw.従来通り,腹八分目,消化の悪いものを避けるといった方法を今後も継続していく
  • 4,5h痛みで悶絶したおかげで今もまだ眠い.